新・今日も今日とて

35歳OLの日常(統合失調症と共に生きる)

統合失調症・社会復帰マニュアル

この記事では統合失調症と診断された人やそのご家族に向けてどうすれば社会復帰できるかについて書いていこうと思います。

はじめに

まず私について書きます。私が統合失調症と診断されてから11年ほどが過ぎました。大学卒業間近に統合失調症の陽性症状で一人暮らしの家を飛び出して街をふらふらしているところを警察官に保護されてそのまま精神科の閉鎖病棟医療保護入院しました。詳しくは統合失調症体験記 - 新・今日も今日とてに書きましたので興味があれば読んで下さい。この記事では私の体験記というよりどうすれば社会復帰できるか、自分らしく生活することができるかについて書きます。

1.薬を飲み続ける

一番大事なことは処方された薬を飲み続けることです。統合失調症に完治はありません。あっても寛解という症状が落ち着いている状態です。薬を飲まないと再発する可能性が高まります。統合失調症の人は病識(自分が病気であると認識すること)が薄い傾向があり、また他人の中には薬なんて飲まなくていいし身体に悪いと言う人もいます。そういう声は無視して下さい。その人はあなたが再発しても責任を取って何かしてくれるわけではありません。主治医の話すことを聞いて実行して下さい。統合失調症と診断された以上、薬を飲み続ける必要があります。まずはその事実を受け入れて下さい。

2.理想の生活を考える

きちんと服薬をするようになったら自分がどんな生活をしたいかイメージしてみて下さい。これはとても大事なことです。なるべくこうなりたいという肯定するイメージで考えてみて下さい。猫と一緒に日当たりのいい家で暮らすとかなるべく具体的なものがいいです。わかりやすくするために最初に社会復帰と書きましたがどんな生活をしたいかは人それぞれ違います。自分の理想の生活を考えてそれに近づくために行動することが重要です。でも書いておきながら私はこれをやっていません。自分がまた働けるようになるとは入院中はとても思えませんでした。でも奨学金の返済があり働く必要があったので手探りで動いた結果が今につながっています。今思い返すと自分がどういう生活をしたいか考える時間を作った方が動きやすかったと思うので書きました。

3.半歩進む

服薬を続け、自分の理想の生活についてイメージが決まったらそれを実現させるために行動しましょう。例を挙げてもしも働きたいという気持ちがあるならいきたりアルバイトに応募するのもとてもいいですがまずは外に出る習慣をつけるとか一歩踏み出すために半歩進んでみるのは大変重要なことです。私は退院して数ヶ月は身体を休めてその後まずスポーツジムに入りました。私自身、統合失調症と診断されたら地域の生活支援センターと作業所しか行く場所がないと思っていたのですがそんなことはありません。自分はどこで時間を過ごしたいかを考えてみるといいと思います。大事なことは自分の理想を実現するために今できることを考えて実行することです。一歩でも半歩でも前に進むことが肝心です。

まとめ

社会復帰するためには特別な何かが必要なわけではありません。やることは薬を飲み続けて自分の将来をイメージしてそれに近づくために行動することです。私は以前は統合失調症が自分のすべてのように感じていたのですがいつのまにかそれが自分の一部になりました。診断された直後は病気のことしか考えられないと思いますが統合失調症は100人に1人ぐらいがなる病気であり今はいい薬もあります。悲観する必要は全くありません。生きてさえいれば必ずいいことがあります。この記事が何かの参考になれば幸いです。